こんにちは。
長らくのあいだブログ執筆は冬眠状態でしたが、いつまでもクロワッサンばかり食べるなということで、いったんクロワッサンはお皿に置いてブログ記事を投稿させていただきます。
私が住宅設計の立場に身を置いて学んだことの一つに、照明計画があります。
そこで今回は、照明にフォーカスをあててみます。
どこにどの照明を配置するのか?といった配灯計画を進めていくのですが、
照明器具もいくつかの種類があります。
・間接照明
・ダウンライト
・ペンダントライト
・ブラケットライト
・スポットライト
・スタンドライト
これらは居室や空間において、『どう住まうか』によって最適解の照明を提案し、採用となっていきます。
明るさで考えると、「落ち着きある明るさ」「適度な明るさ」「シッカリした明るさ」
色温度で考えると、「リラックスする色」「自然の色」「スッキリ爽やかな色」 などがあります。
今回は、寝室のケースについてお話ししてみます。
比較的多く採用される照明はダウンライト(画像左の3つのライト)です。
ここでポイントになるのは、配灯する『位置』と『個数』です。
ベッドで横になって眩しくならないように配置します。
明るさの広がりを理解しているかどうかで、配灯位置や心地よい配列なのかが決まるので、
ここの理解が照明計画の面白いところであります。
次に採用されるのは、間接照明(画像右のライト)です。
天井を照らすのか、壁を照らすのか。エアコンや換気口などの設備機器が邪魔しないか。
それらを踏まえて、演出的な光を広げられるように計画します。
ただ配灯する上で注意点があり、よく陥りがちなのが『光の量が足りていないのではないか?』という疑問です。一見、「よく考えている」ような疑問ですが、この発想は『どう住まうか』の解に『全てを均一に照らす』という考えがあるから湧いてくるものなんです。
『全てを均一に照らす』のであれば、各居室・空間に
・シーリングライト
を採用すれば最適解となるでしょう。
画像の様なシーリングライトは日本の賃貸では多く使われているタイプの照明ですので、なじみ深い方も多いかと思います。
そうしてしまうとどうなるか、… 写真のように 空間演出において重要な「光の陰影」が失われ、空間デザインは吹っ飛んでしまいます。
中には、ダウンライトの個数を増やせば済むのでは? という考えに至るかもしれません。
しかし、光量が足りないからという理由で闇雲に天井に穴を空けて照明器具を取り付けるのが、果たして良い解でしょうか?
光の広がりを理解していれば、
寝室に大きなシーリングライトや、光を煌々と照らすほどのダウンライトを使用して
照明器具を必要以上に主張させる発想は出てきません。
『どう住まうか』において、寝室に「落ち着きを求める人」、「朝のフレッシュさを求める人」と様々な想いがあって当然です。
ただ、その照明においては『グラデーション』や『陰影』を楽しむ提案があってもいいのではないかと考えています。
照明器具を理解したうえで、さりげなく光の演出を居室・空間に施すことができれば、実りある照明計画になるのではないかなと我々BLUEPRINTは考えております。
今回は寝室を一例としてみましたが、当然、シャンデリアやペンダントを使って照明器具が主役の演出もありますので、そこは誤解なくご理解頂ければ。
ということでお後がよろしいようなので、コーヒーが冷めないうちに、残りのクロワッサンを頂こうと思います。
それでは、また。
Assistant architect Kumagawa
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