「土地の個性×家族の個性=暮らしの個性」という方程式を、住宅をデザインするうえで大切にしたいと考えています。
今回は、「土地の個性」についてです。
当たり前のことですが、写真(上)のように一見して平凡に見える住宅地でも、その場に身を置いてよくよく観察していくと個性が見出せるもので、それをカッコよく!表現すると「土地を読む」という段階だと考えています。
方位や高低差、道路と敷地の関係、隣接する既存建物との関係など、目視や測定で計測できることに加え、いま吹いた風「気持ち、いいね!」だとか匂いや音など、時間帯を変えながら、(時には敢えて雨の日にも)敷地に足を運び建物が建つ環境と同化しようと試みます。
その後、現状更地の隣接地に対しても、将来的に住宅が建った場合にどんな配置が考えられるかについても考えてを巡らせていきます。
今回の敷地(写真・下)では、敷地の中で一番気持ちよさそうなエリア(グリーンの印)を庭にするのか、リビングにするのか、暮らしの場面を想像しながら、方向性を見出していきます。
結果的に、既存建物側に閉じ、ピンポイントである方角に対して思いっきり「開く」ことが基本構想時点でのポイントになっていきました。
土地の個性に耳を澄ましていく過程で、楽しげな暮らしの風景がイメージ出来たときは、この土地で暮らすことに夢を持てるような気がします。
ということで、次回は「家族の個性」について、記事にしてみたいと思います~
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