‘’KIKYOU’’と名付けられた住宅が長崎市内の住宅地の一角に完成しました。
県外から長崎に移り住まれるご家族にとっての「帰郷」という意味と「桔梗」の花言葉である「気品・永遠の愛」という意味から、このようなネーミングに!
敷地は、住宅地の中でもかつては商店街として栄えた通りに面した30坪弱の限られた面積の空地でした。基本計画段階では、方角や近隣建物との距離感を加味しつつ、必要な「暮らしの場面」をゾーニングするところから取り掛かりました。
その後、基本設計段階にて、採光・通風・視線の抜け・プライバシー確保といった暮らしの品質を維持するための工夫を盛り込み、最終的にエッジの効いた開口部が象徴的なフォルムの、白い外観が出来上がりました。
内部に関しては、白を基調としつつ、所々にアイアンでオリジナルデザインを施した手すりや照明器具で暮らしの風景にアクセントをつけています。
あえて2階をリビングとし、キッチンからパントリーを通って寝室にたどり着く、ユニークな動線計画も、建築主の価値観の表れといえます。
建物北側に配置した寝室の前には、光と風を取り込むためのプライベートバルコニーを設け、外観から想像される以上に明るく開放感のある住宅が出来上がった点は、オープンハウス時にご見学頂いた方々からも評価される結果となりました。
今回は、建築主であるご夫妻と文通という形で遠距離恋愛的な設計・施工期間を経てきましたが、結果として満足頂ける住宅が出来上がったことが、関わったチームとして喜ばしい限りです。
建築主さんの情熱と努力がこのような結果に結びついたのだと思います。
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