坂の街・長崎市に拠点を置き、長崎県内でデザイン住宅を手掛ける建築デザイン事務所BLUE PRINTでは、ユニークな視点から個性豊かなご家族の家づくりに取り組んでいます。
「住宅デザインメソッド」などと大それたタイトルにしてしまった(笑!)このシリーズも早いもので10回目を迎えました。
今回は「生活の風景を描くこと」というテーマです。
私たちBLUE PRINTでは、これから家づくりに臨まれるご家族に「トライアルコース」というサービスを設けています。
例えば、すでに建設予定地を取得済の方(建替なども含めて)に対しては、どのような住宅が建設可能かをトライする意味合いで、そして購入したい住宅用地がある方には、購入前のチェックの意味合いも含めて、実現したい暮らしが成立しそうかどうかを確認するために、プランニングに加え、模型や手描きスケッチを用いて様々な可能性を検討していくというものです。
平面図や立面図だけでは想像しにくい、各スペースの立体的な関係や空間のボリュームなどを「模型」を通して理解していきます。さらに、暮らし各場面を手描きスケッチにて描くことで、より細かなイメージを膨らませていきます。
写真は、私が趣味で描いた点描画ですが、描き方の手法は違えども、住宅設計のプロセスにおける手描きスケッチが、最終的に何を描いていることになるのか?!という本質的な問いに対して、暮らしの場面を想像する「きっかけを描く」という意味において共通しているように思えてきます。
最近では、CGパースなども精度が増してきていますが、私たちBLUE PRINTでは敢えてCGパースを打合せに用いないことにしています。それは、建物の完成予想図としてのCGパースよりも、思考のプロセスにおける手描きスケッチの方がはるかに発想が広がっていくように思うからです。
古い設計手法かもしれませんが、手描きスケッチを描きまくりながら、設計のチームメイトとは細部を共有・検討し、建築主さんとは「暮らしの場面」を想像することで価値観を共有していくことほど、楽しいことはありません。
ということで、建築主さんに手描きスケッチを引き続き楽しみにして頂けるよう、ひたすら描き続けようと思います~
Matumoto
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