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これから「家づくり」を始める方へ

DIRECTOR
松本 輝紀

みなさんの家づくりは順調ですか?「自分のオウチ」を手に入れるということは、ほとんどの方にとって一生に一回の重要な出来事ですよね。 だからこそ、慎重に吟味したいし、もちろん失敗なんてしたくないもの。できれば、理想に近いオウチを便利な場所で、予算内で建てたいなどと、夢は膨らむばかりです。 ところが、そううまくいくことばかりではないのが現実です。インターネットでは、情報があふれ、いったい何を頼りに選択していけばよいのか、悩みは尽きません。 そんなみなさんに、「家づくり」の一つの選択肢として、私がおすすめ(イチ押し!)したいのが「建築デザイナーと家をつくる」ことです。
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「買う」という行為と「つくる」という感覚
まずハウスメーカーさんや一部工務店さんでは、商品としての「住宅」プランがあり、「○人家族のための△△な住宅」といったテーマごとに「商品」が用意されています。ひとことで表現すると、そこでの家づくりは、「車」を購入するプロセスと非常に似ていると、個人的には感じてしまいます。あらかじめ夫婦間で話し合った住宅のイメージを頼りにショールームを回り、メーカー・構造・間取り・仕様・オプションなどを限られた範囲から「セレクト」していきます。そのプロセスは、「わかりやすさ」「速さ」の面では、非常に合理的な「住宅を買うためのシステム」だと言えます。この「買う」という行為の延長線上で「住宅取得」を考えれる方にとっては、これ以上マッチする方法はありません。  一方で、プランや価格の面で「どこかしっくりこない」という方も存在するのが現実としてあります。では、そのようなマイノリティー(笑)のみなさんは、どうしたらよいのか。それは「つくる」という感覚で「我が家」を考えてみることです。あらかじめ用意されたプランをもとに、既製品の中での「組み合わせ」や「セレクト」していくことに物足りなさを感じる方には、本当の意味でのゼロから「つくる」感覚で「家づくり」をしてみると抱えている感覚的な問題を解決できるかもしれません。そのパートナーが、建築デザイナーや建築家といった「設計者」と直接対話しながら家づくりを進めるという方法なのです。
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「家族」の数だけ、「物語」がある。
100人いれば100通りの考え方があるように、同じ場所に同じような予算で家を建てることになっても、そこで暮らす「家族」によって、暮らしの在り方は大きく異なってきます。だからこそ、ひと家族ごとに、現在に至るまでの家族の歴史を大切にしたいものです。カッコよく表現すると「物語をつくるような感覚」で、「家づくりに臨みたい」とでも言いましょうか。建築デザイナーとして、住宅設計を仕事にすることの醍醐味は、依頼主であるご家族との対話を通して、あたかも家族の一員としての視点や客観的な視点を行ったり来たりしながら(自分とは別の)「もう一つの人生を歩む」ことを体感することができる点にあると思っています。
「こだわらない」ことに「こだわりたい」
度々、建築デザイナーとしての松本さんの”こだわり”は?と尋ねられることがあります。いつ頃からでしょうか、そんな時に私は「こだわらないことに、こだわっています」と答えるようになりました。これは決して「こだわりがない」と言うわけではなく(笑)、「常にニュートラルな感覚で」ひとつひとつのご家族・敷地・住宅と向かい合いたいという想いと、ご家族の考え方や今後の歩みに応じて住宅の劣化速度や寿命の設定、プランの可変性などについて対応できるように「構法や素材を限定しない」という想いからです。「住宅」に関しては、そこで暮らすご家族の価値観や考え方が、一見して「にじみ出てるように」感じられると「うまくいったな」と実感します。

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「家づくり」は、「家族づくり」であるということ
我が家の間取り(プラン)を設計するタイミングでは、どんな間取りがいいかといった話に始まり、新居で何をしたいか、そもそも何のために家を建てるのか、家族としてこの先どのように歩んでいきたいか、といった点にまで話は及んでいきます。構造や耐久性など住宅のハードについて考えるのは、家づくりの入り口にしか過ぎず、実は「住宅という器」をつくることで実現できる(したい)「暮らしの様相」こそがイメージの対象となっていくのです。
「信頼のおけるガイド役」のような存在(=建築デザイナー)で在りたい。
「家づくり」を「山登り」に例えると、皆さんは頂上の見えない山の登山道入り口に立っている状況です。そこで、頂上付近まで連れて行ってくれるロープウェイを利用する、ツアーを利用し8合目までバスで行きそのあと徒歩で登る、ガイドを個人的に雇い自分らしいペースで一緒に登る、などの選択をいよいよ決断しなければならない状況です。それぞれ疑似体験して選ぶのもよいですが、最終的には登山者本人の責任で方法を選択しなければなりません。私たち建築デザイナーは、皆さんを背負って成功(頂上)に導くシェルパではないのです。あくまで、主役であるご家族が「家づくりのプロセス」において、ご家族にあった間取りや素材選びのポイントを間違わないように、楽しむべきタイミングで楽しめるように、ペース配分や予算配分をアドバイスしながら、最終的に「家をつくって良かった」という「暮らしのスタート地点」に共に立てることを目指しています。だからこそ、買ってもらうための営業トークといった類は一切しないことにしています。ご家族との信頼関係のなかで、本音で本質的なことを提案できる建築デザイナーとしてお役に立てればと考えています。
家づくりのプロセスは山あり谷あり、笑いあり涙・怒りありです。これが正解!といった答えはありません。「家をつくる」ということは、時間も労力も必要としますが、その過程で注いだ情熱が身を結ぶように自分らしい家づくりを達成できる良きパートナーと出会ってください。
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松本 輝紀Teruki Matsumoto

1976年生まれ、長崎県南島原市口之津町出身、てんびん座、B型。長崎南高校卒、九州大学大学院修了。二級建築士、博士(芸術工学)、工務店設計部、専門学校講師、大手広告代理店外部ディレクター、設計事務所、建築コンサル会社を経て、帰郷。
現在、(株)そとわコーポレーションにデザイナーとして勤務。これまで住宅のデザインを木造からRC造まで50件以上手がけてきました。商業施設(美容室・カフェ・レストラン・クリニック・ホテル)で得た経験をデザインエッセンスに置き換え、個性的なデザイン住宅の提案を行っています。
既成概念に捉われない空間構成、照明計画とインテリア計画を得意にしています。